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▼Reports - No.10 MP3視聴レポート

 最近母艦の方で気に入っている音楽やアルバムをMP3化させている。
MP3というのは説明しなくても良いとは思うがMPEG Audio Layer-3の略で、CD並の音でPCMで保存したときと比較をすると約1/12まで縮まるものだ。
数年前からMP3は流行っていたが、いまはWindowsMediaFileやTwinVQなどインターネットでストリーミングできる上、高音質・高圧縮フォーマットそして今問題になっている著作権の保護を目的に
多種多様な音声ファイルの開発が進められている。

 先日P/PC版のWindowsMediaPlayerがリリースされた。(H/PC版は存在しない)
これがきっかけでWindowsMediaFileも身近なものになると思う。
しかし今のところはMP3が汎用的でソフトも豊富。
…ということで前述WindowsMediaPlayer以外に再生ソフトは海外産のものでシェアウエアであるが結構存在する。(CEでのエンコードソフトはさすがにない(^^;)
P/PCはともかく、H/PCで音楽が聞けるというのも結構新鮮ではないだろうか。

しかしCEで再生するのは問題が数多く存在する。箇条書きにしてみると

○容量が大きくて何曲も入らない

 いくら高圧縮・高音質のMP3と言えども5分の曲で5MB前後の大きさだ(ビットレート128kbpsの場合)。ハードディスクには簡単にはいるがCEの少ないメモリーでは数曲程度しか入らない。
コンパクトフラッシュ(CF)カードを利用したとしてももったいないような気がする。
40MBで1万円前後はするのだから別のことに利用した方がよい。

○内蔵スピーカーの音が悪い

 私のペルソナをはじめ殆どのCEでは片方のスピーカーしかない。
それでは当然ステレオでは音が出ない。
また、スピーカーの大きさやつくりも不十分で"鑑賞"というより"聞く"程度しか出来ない。
外部出力端子があれば出音がましになり便利なのだが残念ながらペルソナにはそれはない。
しかし音楽鑑賞するようには作っていない上、大きさなどを考えると仕方ないのかもしれない。
(P/PCのカシオペアE-500などやH/PC ProのビクターのInterLinkには外部端子がある)

○母艦からの転送が非常に重い

 MP3ということだから母艦から曲データを転送させるのは必然的だといえるだろう。
(違法MP3サイトから持ち帰るのは立派な著作権法違反ですのでやめましょう)
そのときシリアル転送だとあきれるほど遅い。118Kbpsで転送させたとしてもだ。
LANで転送している人は特に問題はないが、数曲入れるだけで嫌になるかもしれない。
新曲に入れ替えたいときもその繰り返し…

 上記の通り悪いことグダグダとかいているが
WinCEというライトなOSでMP3が聞けると言うことだけでありがたいと思う。
まずは実際に試してから評価したい。

 MP3のソフトについてだが、前述のように殆どシェアウエア。そして海外製のが多い。
そんな中、私はUtopiasoftの「Hum MP3 Player Version 1.6」(以下「Hum」)を試すことにした。
これの良いところは海外製にも関わらず日本語ダウンロードページ、クレジットカードのみだが日本語フォームでのレジストも可能なところ(レジストすればだと思うが)そしてサポートがあること。

Humの動作画面

Utopiasoftの「Hum」。日本語版もあり、ホームページやREADMEは日本語(よくある頓珍漢な日本語が見当たらなかったのが珍しい)。ボタンは大きく押しやすい。音も良好。
インターネットではSKINファイルも充実している。

 試用制限に関しては起動から5分しか使えない。
J-POPの大体の演奏時間は1曲当り5分未満なので試用には全く問題ないと思う。
レジスト料はUS $19.95でクレジットカードではドル立てで支払いになる。
今(2000年3月3日現在)はやや円高傾向なので気にいってレジストするなら今だろう。
(注:これは執筆当時の話で、現在Humはフリーウェアになっています。)

 主な機能としてはMP3プレーヤーではおなじみのSKIN(パネルなどをカスタマイズできる)対応や
「Hum」独自の「AdaptivePlay(tm)」というデバイス活動を常に監視して音質などを最適動作に調整する機能がある。結構高性能なのだ。

 ZIPファイルをダウンロードし母艦からファイルを転送、そしてCABファイルをクリックしインストールをする。単体でもセットアップは不可能ではない。

 早速音楽の入ったファイルを開いて視聴してみた。感想としてはノイズが目立ち、低音が全く感じない音だった。はっきり言うと、本格的に聞くのには向いていないかもしれない。
CPUへの負荷も高いようなので聞きながら別の作業をするのには不向きだろう。
(こんなことだと立派な音を使ったゲームなど実現できるのはいつになるのだろうか)


  さて、軽いMP3プレーヤーなどは時が解決してくれるとして(ハードの交換が必要?)肥大化している音ファイルそのものを縮めてみる。

MP3ファイルは128kbps(音質はほぼMD並)でステレオが王道だが、これは可変することもできる。
この前市販されているMP3の音楽集を購入したのだが、音質優先で160kbpsだったしメモリに限りがあるシリコンプレーヤー(「Rio」とか「NOMAD」が有名ですね)などは少々音が悪くなっても量優先で64kbpsにする人もいる。

 ビットレートを縮めると共に、さらに片チャンネルしか音が出ないペルソナなのでモノラルにすることにより理論上ファイルサイズは半分になる。

 PCMの場合はファイルサイズの計算ができるけどMP3は…私にはできない。
…ということで実際にあるCDに入っていた音楽をリッピングし、圧縮してみた。
下表はビットレート毎のファイルサイズ・筆者独断の音質を書いたものだ。
参考までにWindowsMediaFileや元PCMのデータも記載しておく。

音ソース:標準的な曲パターンのJ−POP(4分21秒)

規格 ビットレートなど サイズ(MB) 母艦で聞いた音質(筆者主観)
MP3 128kbps/Stereo 4.11 悪くてもMDかも
MP3 40kbps/Stereo 1.28 中音部以外は変貌
MP3 40kbps/Mono 1.25 一周り音が良いAMラジオ
WMF 40kbps/Stereo 1.44 40kbps/StereoMP3より良い
PCM 44KHz/16bit 45.16 CDそのもの。

 

 MP3の40kbpsの部分を見てみると、モノラル/ステレオは比較してもあんまり容量が変わってないことが分かる。 ただ、出音を聞いてみると明らかに毛色が違うので(ステレオのほうはドラムの音などが変貌する)ステレオのほうは20kbps+20kbpsなのだろうと思う。

 参考までにWMFで圧縮をしてみた。音は至って良好でやはり後手のWMFに軍配が上がる。
ただ、低音部は明らかに機械的な音で、基本的な中音部前後でうまくフォローしている感じがする。

 さて、ここからが本番。ペルソナで聞くことにする。
上記の3つのMP3を転送させ、「Hum」で視聴する。視聴してみると、いずれもほぼ変わらない印象を受ける。20kbps(40kbpsステレオファイルを「Hum」側でモノラルに設定し視聴)は40kbpsに比べると内蔵スピーカーの周波数の帯域が狭いせいか、ノイズは目立つが聞くに堪えないほどではない。
  また、バックグラウンドでエディタを立ち上げ、文字入力/変換を行ってみたが全くストレスは感じなかった。聞きながらレポートを打つことも夢ではなくなった。(ノイズが耳につく上、電車の中などでは迷惑極まりないが)

 結論として私的にはH/PC版のWindowsMediaPlayerを期待している。
あと、ペルソナの方も外部ステレオ出力とヘッドホン出力端子を希望したい。
「Libretto ff」みたいなワイヤードリモコン付だともっとかっこいいかも。

 それにしてもカシオペア時代の時MP3再生なんてとんでもないと思っていたが、
まだまだ可能性を秘めていることが分かったような気がする。

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