(1日目の続き)
朝起きて、強い風でバルコニーの窓が揺れる音で目が覚めました。
外を見てみると雨は降っていないものの、かなりの強風で通常だとビーチになっている砂浜も波が強く、外に出ている人は皆無でした。朝風呂でジャグジーに入りたかったのですがその気も起きず。
●2日目
徒歩2,3分ぐらいの和食の店で朝食を摂りに行った後に「美ら海水族館」へ出かけようと思ったのですが、営業しているのか不安でホームページを確認したところ「通常通り開館しています」と書いていたので、そのまま行くことにしました。
道中は防波堤のある海沿いの道を走るのですが、防波堤を越えて波が道路に流れ込んだり、台風はまだ沖縄本島から遠かったのですが、すでに影響は出始めていました。
旅行会社のプランだったので「美ら海水族館」のチケットを受け取るために、少し手前の「琉宮城蝶々園」でチケットを受け取りがてら蝶々園を見学…と思いましたが、車はほとんど止まっておらず、看板なども屋内に置かれており開店休業状態でした。
中には入れるようで一応営業中だったので、店員さん以外誰も居ない店内に入ってチケットの交換をしてもらおうとしたら「水族館は今日は11時半までの営業で、ここ(蝶々園)も11時に閉めます」と言われました。「あれ?さっきホームページで”通常通り”って書いていたのに…」と改めてアクセスしてみると、「台風接近のため11時で入館受付終了、11時半で閉館」と記述が変更されていました。
当時10時過ぎだったので、蝶々園を見てからだと水族館は実質1時間足らずの状態です。美ら海水族館のチケットは翌日以降も使えるとのことでしたが、翌日以降は本島北部から宿のある中部に移動したいので、そのままどちらも見学することにしました。
人の少ない蝶々園の中でしたが、花が多く、さらに温室の中では様々な花が植えられ蝶も多く舞っていました。
…というか一つの花に5~10匹留まっていることも多く、多すぎて気持ち悪かったですが(汗)
普段は美しいと感じる蝶も多すぎるとアレだなあと。9割オオゴマダラ(日本では沖縄固有で大型の蝶)で、珍しい蝶なのですが、他の蝶ももっと居たら良かったなあとも。
水族館の営業時間も考えて、蝶々園をやや足早で見学した後、車で数分の美ら海水族館最寄りの駐車場へ。
ちなみに蝶々園も美ら海水族館も「海洋博公園」の敷地内で、面積は約72ヘクタール、長さは約3キロぐらいでかなり広大な公園です(ただし蝶々園は私営の施設)。
公園内は水族館の他に植物園や「エメラルドビーチ」という海水浴場まであり、きれいに整備されていて天気が良ければそれだけでも充実した時間が過ごせるはずだったのですが、公園そのものも当日は12時で閉鎖ということで残念です…。
駐車場は沖縄屈指の観光スポットだけあって本来なら満車とかで確保に苦労しそうですが、今回はガラガラでどこでも停め放題の状態でした。
なので水族館も閑散としているのかなと思いましたが、台風間近の中、やや人が居ました(半数以上は海外からの旅行客)。それでも通常なら大混雑だろうと思うとゆっくり見たり写真も撮れましたし、普段より快適なのかもしれません。
とはいえ、入館締め切りギリギリに入館したので、実質40分ぐらいしか見ることができず、途中足早でした。水族館外でもマナティやウミガメが居るのですがそこも見ることができず、イルカショーは当然開催されていませんでしたし、公園の中もきれいでしたし、また見に行きたいなと思いました。

何十枚も写真を撮ったので何を載せようか悩みましたが…やはりこのジンベイザメの居る水槽は圧巻だと思います。他の写真はflickrで公開予定です。
公園を出る頃は風がかなり強い状態で、雨も常に降っていました。予定では沖縄本島最北端の「辺戸岬」まで行こうと思いましたが、確実に天候が悪い状態なので悩みましたが、行けるところまで行こうと思いました。ただ、国道505号線で名護に戻って国道58号線を北上しようと思った時点で、すでに台風は猛威を振るっていました。
最北端に行きたいと思いましたが、車体が揺れるほどの風と大時化の海で「これは危険だ」と判断して、結局国頭の道の駅で引き返しました。道の駅はすでに閉鎖されており中に入ることはできませんでした。

国頭の道の駅。写真は明るいですが暴風雨でまともに歩けません…。
なるべく帰りに影響が出ないように早い目に引き返すように心がけていましたが、往路より明らかに状況が変わっており、暴風雨で車を停めていると浮き上がるような感覚で視界も悪くなりました。途中ブレーキが効かない所があり、なかなか止まらずABSが働いたときはとても怖かったです…。
途中で海の影響を抑えたり距離を縮めるために山道のショートカット(羽地ダム経由)を使いましたが、それでも風の影響は抑えることができず、雨は激しいままで視界が悪く、途中で木が折れて落ちていました。
山道ですが二車線で道は良く、後続車が全くなく1台しかすれ違わないほどの交通量で落ち着いて運転できたので道のチョイスは正解でしたが、ダム道好きとしてはこの道も晴れているときにドライブしたかったなあと。
ホテル前の海沿いの道は往路以上の荒波で常に道路に流れ込んだり、砂浜の砂が道にまで流れ込んでいたり、テレビ局のカメラマンが波の状況を撮っていたりと、今まで体感したことのない台風の猛威を感じながらホテルに到着…したのは良いものの、駐車場から部屋までは徒歩5分ぐらいと離れているので、そこまで暴風雨と格闘していました。傘は当然役に立たず、結局びしょ濡れの状態で部屋に戻ることができて安堵しました。
ただ、それもつかの間の安堵で、部屋に居てても台風の猛威は感じ続けていました。窓が壊れるのではと思うほどの強い風で、その窓から見える景色は荒れた海でした。
テレビのニュースの全国枠でも大きく取り上げられていましたし、「よくこんな状態で無事帰れたな」とも。
滞在していた名護は海沿いの一部の地域で避難勧告が出されたり(泊まっていたホテルは対象外)、最大瞬間風速が70メートルを超えたり、本島北部はかなりの被害があったそうです(ただ、本島南部も強風だったものの飛行機は一部欠航した程度で、大きな影響はなし)。
夜は外に出ることもできないので、道中のコンビニで買ってきた食料でした。ちなみに予定では、あぐー鍋(豚しゃぶ)を食べに行く予定でした。
台風が本島を通過した深夜になっても収まることはなく、不安な夜を過ごしました。台風がここまで恐ろしい物だと感じたのは生まれて初めての経験でした。
予報では台風一過ということで、晴天の予定とのことなので、沖縄上陸初の晴天に期待しつつ、暴風雨がガラス戸を叩きながら、眠りにつきました。
(3日目へ続く)
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