このレビューも予想よりかなり長く続いて、15回目となりました。最近になってネタが増え始めたので20回までは持ちそうな勢いではあります。
今回は久々のアーケード移植モノである「QUIZなないろDREAMS 虹色町の奇跡」をレビューしたいと思います。
実は昨年に買ったのですが結構寝かせてしまいました…。
<QUIZなないろDREAMS 虹色町の奇跡>
●対応機種:PlayStation(PS1)●
●発売日:1997/6/27●
●定価:5,800円(税別)●
●購入価格:600円(アーカイブ)●
この「QUIZなないろDREAMS」ですが、元々はカプコンが出していて人気だったアーケードクイズゲームです。
系統としてはやはり人気だった「子育てクイズマイエンジェル」や「すくすく犬福」と同じタイプのオフラインクイズゲームになります。
過去に家庭用移植版の「マイエンジェル」も「犬福」もプレイ&レビューしたのですが、人気だったアーケードゲーム繋がりということで「なないろDREAMS」もプレイしなければ…ということで購入しました。
ちなみに今回は中古のパッケージ版ではなくSCE公式の「ゲームアーカイブス」のダウンロード版を購入しました。PS3だけでなくPSPやVitaでもプレイ出来るので、今から買うとしたらコチラが良いと思います。
で、内容ですが「恋愛シミュレーションゲーム」と「クイズゲーム」をミックスさせたゲームです。
ストーリーを簡単に書くと、主人公は選ばれた人間となり、世界を支配しようとする魔王の手から世界を救うためクリスタルの力を集め、魔王の力を封印するために残された6ヶ月までの間に奮闘するという内容です。
…と書くとシリアスというか古典的なRPGのような世界観(但し舞台は現代)のように思えそうですが、実際はそんな壮大なモノでは無く、早い話がクリスタルは7人の女の子達が持っていて、クリスタルの力はその女の子と仲良くなると強まるから恋愛しましょう…というやや強引な設定です。まあ恋愛シミュレーションってそのようなイメージなので仕方が無いですが…。
(ちなみにその手のゲームは殆どプレイしたことありませんのであくまでイメージです)
進め方ですが、基本はすごろくのようなマップの画面でルーレットを回し、その出た数に応じてイベントが発生します。そのイベントの進捗(女の子との出会いや進展など)具合によって、好感度やその後のストーリーや結末が変わっていきます。
ただ、止まれるマスはルーレットの出目次第なのでイベントの発生は(分岐があるのである程度選択の余地はあるとはいえ)完全に「運」になります。
お目当ての女の子のイベントを進めようと思ってもなかなか出会わない上に、目当てでは無い”ハズレ”ばっかり引くような気分になったりもします。基本的に同じ女の子に会い続けたらイベントは進みますが、例外もあったりと一筋縄ではいきません。
ただ、この家庭用移植版はオプションで切り替えることによって、アーケード版と同様のルーレットではなく自由に(1~6マス先まで)動くことが可能な設定があり、お目当てのイベントを逃さずにプレイすることが出来るので、大幅に攻略難易度が下がります(上記写真はルーレット無しモードなので「行き先を選んでね」になっている)。
アーケードで何度もプレイした人にとっては「ヌルい」とか「あれだけ苦労したのに…」と思うかもしれませんが、色々なイベントを気軽にやりこみたいという意味では非常に有り難い機能です。
多くのイベントをこなす必要があるメインヒロイン格の「森次めぐみ(アーケードでは森永めぐみ)」も、これから楽にクリア出来ますし、キャラクタコンプリートも一部トリッキーな行動が必要だったりルーレットで無いと不可な部分はあるものの、簡単に行うことが出来ます。アーケードで苦労した人にとってもゲームをやり込むのが好きな人も余すこと無く色々試せますのでファンサービスという意味でも良いと思います。
あと書き忘れましたが、女の子のボイスはほぼ全て含まれています。有名どころの声優さんを多く使っているみたいですが若干棒読みのキャラが多い気が…(連れの者も同評価)。
さて、肝心のクイズの方ですが、オーソドックスな4択クイズです。普通のクイズゲームとの差別化という意味では、「ライフカード」というクレジットカードの名前のようなシステムがあり、「ライフ」と「お助けカード」的なものを兼ねています。そのカードによって回答が3択になったり、ジャンルが選択出来たり、攻撃力が増加(ノルマが2つぶん消える)したりします。効果は間違える(=ライフが1消える)まで有効です。
攻撃力アップのカードでずっと粘れば簡単にノルマをクリア出来ますし、ジャンルも細分化されていて(女の子や展開によっては出ないジャンルはあるものの)6つのうちから選ぶことが出来るので基本的に有利に答える事は出来ます。
なお、クレジットは10クレです。クレジットは手動で補充出来ませんので10クレ使い切ったらゲームオーバー……と思いきや、(ストーリーに関係なく)唐突に女の子が出てきて、出題されたクイズに正解するとクレジットが貰えるというやさしい設定です。
「ファイナルファイト」など、カプコンのアーケード移植ゲームってクレジットにシビアなゲームのが多いのですが、この「なないろDREAMS」は例外のようです。
…ということで総評ですが、「恋愛シミュレーション」をベースにしている部分が人を選ぶのではと思いましたが、基本的に素直なストーリーで苦しいイベントをこなしたり理不尽なイベントに遭遇したりするということもあまりないので、その手のジャンルをプレイしたことが無い人も受け入れられるような仕上がりになっていると思います。
但しその裏返しですが、こういうジャンルに慣れている方や、「犬福」のように複雑な行動パターンが必要なゲームをやりこんだ方には物足りないかもしれません。
ストーリーは若干唐突な展開になったり荒削りな部分もありますが、ご丁寧に冒頭のあいさつで、「辻褄が合わない点は気にしちゃダメ」とお願いされますので従うことにします…。
クイズの方の難易度はそれほど高くなく、一般的な計算問題や似た選択肢から選ぶ常識問題が出る事もあったりしますし、時事的な問題は少なめなのでやや古いクイズゲームですがバランスは取れています。誤答が多くてもクレ数も多いので途中でゲームオーバーにはなりづらいですし、「ライフカード」というシステムも新鮮だなあと。
システム的な面では、少しローディングが多い(イベント発生毎に読み込む)のが気になります。アーカイブ版ではHDDやメモリからの読み出しで短く感じるので一応は問題ないですが、オリジナルのCD-ROM版だと結構ストレスかもしれません。
アーケードクイズゲームは基本ベタ移植に近いモノが多い中でここまでオマケを付けて移植されるほど愛着のあるゲームなのかなと思います。
ゲーセンで遊びたいとは思いませんが(公衆の面前でのプレイは恥ずかしい…)、家庭用ゲームでの新展開に期待したいなあと。携帯電話(ガラケーの方)でもリリースされていましたし、スマホでも「もしかすると」かもしれません。
ちなみにわたしが一番気に入ったキャラクタは「想鐘サキ(アーケードでは鐘紡サキ。上のごあいさつキャラもサキ)」です。
個性的なメンツが多い中でマトモに近いともいう…。調べてみたら他のカプコンのゲームにも登場するほどで7人の中では一番人気だそうです。やはりというかなんというか。
<「QUIZなないろDREAMS」Uzla評価>
●入手性(中古品はあまり見ませんが、PS3やPSP等を持っていたら600円ちょっとで確実にダウンロード購入可能です。)
★★★★★
●クイズの難易度(問題そのものはやや難しいモノもありますが、簡単なモノも多くてシステム的なやさしさもありバランスが取れています。)
★★★★★
●ゲームのシステム(元がアーケードなのでボリュームは今ひとつですが、ルーレット無し等の追加要素が一味加えられています)
★★★★★
●熱中度(ルーレット無しであれば全キャラクタコンプもそれほど難しくは無いですし、一直線なので軽くやりこめばすぐ終わってしまいます。)
★★★★★
●総合評価(思ったより良い感じに仕上がっていて制作者の愛着も感じられた逸品で、★は5に近い4です。家庭用オリジナルでもっとストーリーが盛り込まれている続編が出たらと思います。)
★★★★★
愛着が有り余っているのか定かではありませんが、カプコンから「ゲームアーカイブス」入りを記念した「QUIZなないろDREAMS」の裏話が聞ける動画があるのですが、そこで熱く語っているほどなので制作者の熱が伝わってくるなあと。
このムービー、プレイした後で見ると面白いのですが結構長いです…。
なお、再生回数は3年たった今でも100~600程度と、公式なのに個人がアップした日常風景の動画並に少ないので、応援という意味を込めて以下にリンク致します(汗)
QUIZなないろDREAMS開発者インタビュー(YouTube)
[その1・2・3・4・5・6・7・番外前編・番外後編] (1本5~10分ほど)
で、ムービーの中でもあるのですが、元々アーケード版での女の子キャラの名前は菓子メーカーの名前をストレートに付けていました。
前述のように「森永めぐみ→森次めぐみ」「鐘紡サキ→想鐘サキ」(新姓はクラシエ…)などですが、敵サイドである「リンツ」はそのままです。
「リンツってどこのメーカー?」というと、スイスのチョコレートで有名なメーカーで、表参道や自由が丘などのオサレな街に直営店があったり高級スーパーなどにも置いていたりするのですが、近所の決して高級では無いスーパーでリンツを見つけたので捕獲しました。
味はストロベリーフレーバーを選んでしまったので、ドライフルーツが思いっきり入っていて味も香りも甘ったるいです…。好きな人は好きかもしれませんが、個人的にはチョコレートはあまり甘くないビターチョコ(カカオ分60%以上)が好きなのでそっちを選べば良かったかなあ…と。このストロベリーチョコの評価は★みっつぐらいです。チョコは高ければ良いものでは無いなあと実感。
なお、魔王の名前は「ゴディバ」だそうで、これまたストレートだなあと。9ではなくて2の月に降臨する魔王様です…。
コメント
こんにちは〜(^^)ノ
このゲーム、たしかにアーケードで稼働してましたね〜。
ただ、ちょっとギャルギャルしいのが私には不向きだったかな(汗)
同じカプコンでも殿様の野望はけっこう燃えたんですけどね(^^;)
ぽちこさん、こんにちは~。
アーケードものでしたがプレイしたことがないので今回初プレイでしたが、
現役で稼働していてもプレイしづらい雰囲気ですね(^_^;
ただ、実際にプレイするとそれ程濃ゆい内容じゃないですし、割と良くできているだけに、
イメージで損しているゲームかなあと思いました。
殿様の野望は昔からプレイしたいタイトルなのですが、
現役の家庭用機には移植されてないのが悔しいところです…(*_*)
このためだけにPCエンジン買おうかなと悩んでいたりします。
基本カプコンのクイズゲはねぇ、車・バイク問のグロさで有名なのよねw
当時一世を風靡した「ときメモ1」で人気絶大だったキャラの声優さんがひっそり出ていたり、ギャルゲ(というかときメモ)を意識した作りになってて、好みはかなり別れた一本だったと記憶しています。
かくいう自分は、しっかりゲセでもPS1でもやりこみました!
タイマーの1マス目で押せば10000点、これがハイスコアのコツなんですよね。
あと、コンテ回数は下2桁…というのはカプコンの仕様ですね、ええ。
PS1版でスコアランキング積まれなかったのが、残念至極です…。
PS3に落としてるので、久々にスコアタしてみようかな…そんな気分にさせてもらいました。
ざえさん、こんにちは~。
個人的には車やバイクは好物なのでむしろ有り難いですw
中身はライトなのですが、見た目が濃い印象を受けるのでプレイするまで躊躇してました(^^;
ゲーセンだとクレも掛かるし思い通りに進めなさそうですし、プレイし辛いしでいろんな意味でキツそうですし…。
確かにスコアは出ますが記録されないのが気になりますよね。
ゲーセンからの移植モノは実装されているのが普通なので違和感があります(^_^;
んじゃ、今夜スコアタしてみますか。
もちろん、エンディングまで無限コンテでw
車は…80-90年代のF1ならなんとか、程度です。
職場の先輩に「お前にとっては車も消耗品だな!」と言われるくらいの無頓着さなので…。
ルーレット無しで全部1マスだとかなりの点数が稼げそうですね。当然時間は掛かりそうですが(^^;
ある程度進んだデータを残せば(ルーレットが必要なのも含めて)全部のエンディングも見れそうですし。
F1問題はQMAとかAn×An以外だと80~90年代の黄金期の問題しか、
クイズに出てこない気がしますね(^^;
ブログの方にレギュレーションと1回目のアタックからの考察を載せてみました。
昨日2度目をやってみましたが、自己ベストまでもう少しでした。
…8月末に10度目のコンテ使う&桃子クリスタル覚醒したので、9月は6狙って飛ばしたのが敗因ですが。
「G.ベルガーはどこの国の人?」→俺歓喜
そんな問題ばかりだったら大歓迎なんですけどね!
考察お疲れ様でしたm(._.)m かなりやり込んだ感じがしますね(^^;
ちなみにジャンル選択は一般常識しかチョイスしませんw