2年前にPCパーツ系のショップで買ったタブレットPCが壊れました。

このタブレットPCですが、キーボード付きカバーとペンも付属していて5万円と安く、CPUは「Core m3-6Y30」ながらも性能も悪くなかったので持ち運んでブックリーダー代わりに使ったり、旅行先で軽いゲームをプレイしたり、液晶の発色も悪くなく筆圧検知も付いているので「CLIP STUDIO」も導入して連れの者のお絵描きマシンになってそこそこ活躍していましたので残念だなあ…と。
連れの者曰く使っている時に突然OSが落ちて立ち上がらなくなったとのことで、電源を立ち上げても強制的にBIOSに移動します。BIOSのメニューを見てみると、「0.0GB」で認識しているため完全にSSDがダメになったようです。使用頻度は高くないのに2年でSSDが壊れるのは短命だなあと。
買い換えようかなと思いましたが、この機種(DGM-S12Y)は既に販売を終了しており、実質の後継機として「raytrektab(DG-D10IWP)」が販売されていますが、本体価格が7万円と高くなっていますし、キーボードも別売りになって大幅退化しています。これだったらUMPCだとかSurfaceGoのセットを買った方が幸せになれる気がしますし。
とりあえず中身が気になったので分解してみることにしました。
ネットで検索してもこのタブレットを分解して開けたというレポートは無く、内蔵部品とかフレキシブルケーブルとか誤って壊さずに分解できるのか不安でしたが、どうせ壊れて使い物になりませんし「人柱」ということで。
タブレットPCなので密度が高く、ネジ穴は一切ありません。最近のスマホと同じく、外装と液晶の隙間から開くしか選択肢は無いと思って、隙間を広げて開腹しました。
開ける際に少々抵抗が有りましたが、思い切ってガバッと開けると、一個部品が飛び出したものの、裏蓋を剥がすことに成功しました。
唯一「飛び出した部品」というのは電源とボリュームボタンのプラ部品で、基板上のマイクロスイッチに挟み込むものです。付け直せば問題無いものですが、マスキングテープで固定されていました…。
基板を見ると、M.2接続されたSSDだけ唯一交換可能な作りでした。
マザーボード直付けだろうと思ってたので意外でしたが、壊れやすいので修理しやすいようにしているのかなあと。
M.2接続のSSDはモバイルタイプはもちろん、デスクトップPCでも主流になりつつあるので入手性は容易です。
試しに差し替えてみようと早速SATAタイプのM.2SSDを購入しました。

お試しなので元々と同じく64GBで良かったのですがそれほど安くはなく、しかもNVMeの方が安い場合もありましたが、BIOSのメニューは「Serial ATA」とありましたのでNVMeは使えないかと。基板サイズは短いタイプがありましたが標準の2280(幅80mm)にしました。
新SSDさえ調達したら付け替えるだけ…と思いましたが、固定しているネジが妙に固く、しかもネジ穴が小さいので回りませんでした…無理に回すと穴が潰れてしまうのでペンチで強引に回しました。かなり乱暴ですが仕方ないです。

なんとか外したところ、スペーサー用の穴が複数あるのに気づきましたが、スペーサーは固定で付け替えることが出来ず、2280のみ対応という事になります。小容量だと短い基板も多いのですが、その場合ネジで固定できない事になります。 もし短いSSDを買ってしまったらボタンのプラ部品みたいにマステで貼り付けますか…。
付け替えた後で気づいたのですが、パソコンが電源オフでも、回路的に電気が通っている状態と思われるのでバッテリーを外すべきかなと思いましたが、 外すのが難しそうですし交換の際に特に問題はありませんでした。
これであとはOSをリストアしたら復旧完了……と言いたいところですが、元のSSD上にリカバリ領域があるのですが、それが破損したのでリカバリする術はありません。
一応事前にリカバリ用領域をバックアップして保存していればそれを新SSDに戻してリストアは可能ですが、バックアップしていませんでした。「やっとけば良かった…」と思っても後の祭りです。
なお、このPCに限らず、メーカー製の家庭用向けPCでもリカバリディスクが付属しておらずDVD-RやUSBメモリを用意してセルフでリカバリメディアを作成するユーティリティが存在します。
パーティションを消してしまった場合のリカバリ領域の復旧は有償かつ輸送修理扱いになるとマニュアルに記載されており、その通りであれば「新しいPC買おう」と思うぐらい費用が高いでしょうし、分解してSSDを付け替えたので受付拒否されると思います。仮に拒否されなくても、元のSSDに付け替えられて修理費も増加すると思われます。DIYユーザの多いPCパーツショップだし大目に見て欲しいというのは贅沢でしょうか(汗)
…ということで、最後の手段としては、Windowsのメディアを用意してOSを手動でセットアップする方法ぐらいです。
以前(Windows8.1まで?)はメディアとパソコン本体に貼られている「COAラベル」に書かれているキーでセットアップをしていくのですが、このタブレットにそのラベルが存在しませんでした。
調べてみるとWindows10のプリインストールPCはCOAラベルが無く、キーはデバイスに紐付けされている形に変更されているとのこと。
それが正しかったらマイクロソフトが公開しているWindows10のISOイメージからインストールしてライセンス認証すれば復活するかも…と思ってセットアップしてみました。確かにプロダクトキーの入力もエディションの選択も無く進みました。最近の仕組みはすごいなあと。

そしてセットアップ完了後、無事にデスクトップ画面が立ち上がりましたが……。
まともに使える状態では無いです。いちおうキーボードも接続して使えますし、タッチパッドの反応もしますが、LANすら繋げられないのは致命的です。
ドライバが公開されていれば解決なのですが、ドスパラのドライバ公開ページに「DGM-S12Y」用ドライバは一切公開されていませんでした。リカバリ領域からの復旧をすればドライバを公開する必要が無いという認識なのかなと。
…ということで完全復活は失敗に終わりましたが、良いところまで進みました。Linuxを入れたり色々やってみようかなと。飽きたらSSDを別のノートPCに移植しようと思います。
完全に趣味の世界でしたが、同じタブレットPCを使っていてSSDが壊れた場合にリペア魂を継承してくれる方への参考として今回のネタを書きました。まだSSDが元気なうちにリカバリディスクを作っておきましょう…。
コメント
ドライバーはインテルのサイトからドライバーアップデードできればはいるかもしれません USB-LANコンバータを用意してネットワークつなげばなんとかなるかもしれませんね
参考にして分解→SSD交換をしました
128GBから240GBです
搭載しているSSDですが
64GBと128GBでコントローラーが違うようですね
同じキングストン製ですがコントローラーはMarvell製でした
交換成功おめでとうございます。
240GBだとかなり余裕が生まれますね。
SSDのコントローラーはロットによっても違うのかもしれませんね。
PHISONのは一昔前は評判イマイチでしたし…。
確かにPHISONは評判結構悪いですね(パフォーマンスしかり)
容量的に何GB、1TBいけるのかは気になりますね
ちなみに当方は、WD BlueのSSDを使いました
ちなみに、回復メディアをつくり復旧を試みましたがWindows10の回復メディアのバグかわかりませんがメディアに手を加えないと復旧できませんでしたね、、、
SSD換装500GBにできました。回復ドライブは失敗したのでwindows10をUSBからインストールしました。USBLANをつかってネットにつながるようにしてインテルのドライバーの自動判別でドライバーのインストールはいけました。分解とカバーをつけるときにタッチスクリーンのガラスが割れたのでタッチスクリーンの誤入力がはいるようになったのでデバイスマネージャからタッチスクリーンを無効にしました。SSD465GB使えてます。